岡⼭⼤学 Alumni(全学同窓会)
グローバル⼈材育成⽀援事業 グローバル⼈材⾃⼰啓発奨励⾦事業 体験レポート
岡⼭⼤学教育学部学校教育教員養成課程2年
グローバル人材育成特別コース 山下彩奈
CEC セブ・ボランティアプログラム(2023.9.8~2023.9.14)
1. 概要
CEC ジャパンネットワーク株式会社が主催する海外ボランティアにこの夏参加しました。高校生の頃から興味のあった「子どもの貧困」に関する活動に挑戦するためです。貧困の多くは不十分な教育が関係すると考えています。今、日本の一学生として何ができるのか。まずは知ることが必要だと思い、現地にいって現状を探ることにしました。ボランティアとして初めて海外で活動をして、国内ボランティアではできない体験をすることができました。
2. 活動内容
今回はアジアということで比較的近く、日本からの渡航も経済的にもハードルが低かったため、フィリピンのセブ島でボランティア活動をすることにしました。渡航前、事前にどのような国、地域なのかを調べました。セブ空港につくとコーディネーターの方が待ってくださっており、滞在先のホテルに案内してもらいました。
到着した次の日の朝、一週間活動を共にする日本人学生と顔を合わせます。学年や出身地も様々でしたが、子ども達のためにできることをしたい、という志は同じでした。さっそくその日は山のスラムへ行きました。ヘルメットをつけずにバイクに二人乗りしての移動。初めはなかなか慣れませんでしたが、この国の文化だと思うと、それを体験できていることが嬉しくなってきました。スラムに行ってからは、渡航の最大の目的の一つでもある現地の人との交流をしました。子ども達と一緒に遊びながら彼らの無邪気さを再確認したり、「ペンはもってない?紙はある?」と聞かれるたびに私たちに何が必要とされているのかを考えさせられたりしました。また、家庭を訪問してインタビューもさせていただきました。「政府に何を求めるか?」「子ども達にどうなって欲しいか?」「日本人がこうして生活を知る為に訪問してくれることに対してどう思うか?」踏み込んだ内容も聞いてよいという言葉をいただき、彼らの本心を聞くべく英語で質問をしました。政府に求めることなどはそれぞれの家庭で回答が異なりましたが、唯一全ての家庭の母親が同じことを口にした質問が、彼らが子どもに望むことでした。「とにかく学校を卒業してほしい。最後まで教育を受けてほしい。」教育を受けきることができなかった故今仕事がなかったりします。それだけは避けてほしいというのが彼女たちの思いであり、それを涙を流しながら伝えてくれました。活動に行くまでは、「子ども達のために何かがしたい」「教育が受けられる環 境を整えたい」と漠然とただそう思っていましたが、実際に交流した上でその声を聴くと、自分に何ができるのか、何をすべきなのか、現実的に考えることができました。また同時に、私の起こすアクションがどれほど今後に持続的かつ良い影響を与えるかと問われると、難しいなと思いました。
3. 今後の展望
今回、初めて海外での活動に参加することで、セブ島のスラム地域を子どもの貧困の一つの例として捉えることができました。私は問題解決をするためにはまず初めに「知る」ことが必要不可欠だと思っています。インターネットに多くの情報がある中、行ってみて初めて分かることを見つけに多くの経験を積んでいきたいです。そして今後は、それらの経験を踏まえて、自分にできることを明確にし、行動に移していきます。何をするにも周りの人の支えや協力は必要になってくるかと思います。これから経験を積みながら「人との関わり」も大切にしていきたいです。