岡⼭⼤学 Alumni(全学同窓会)
グローバル⼈材育成⽀援事業 グローバル⼈材⾃⼰啓発奨励⾦事業 体験レポート
岡山大学グローバルディスカバリープログラム4年
グローバル人材育成特別コース 大原綾華
2023 ICM Model UNESCO Conference
(2023.8.1~8.4)
はじめに
私はこの模擬ユネスコを通して、チームワークを大切にしながら会談を進めていくことの大切さや、模擬国連での貴重な体験をすることができました。私は今まで2回の模擬国連に参加したことがありました。大学2年生の時に、オンラインで行われた日本大学英語模擬国連(JUEMUN 2021) に大韓民国の大使として参加し、4年生の春には名古屋大学で行われた名古屋大学模擬国連(NUMUN 2023)にギリシャ大使として参加しました。今回は、大韓民国の忠州市で行われた、UNESCO ICM が主催する模擬 UNESCO に、カタール大使として参加しました。ユネスコとは日本語で国際連合教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization:以下 UNESCO) で、その連携組織であり忠州市に本部を持つ、UNESCO ICM(International Centre of Ma11ial Arts for Youth Development and Engagement under the auspices of UNESCO)がこの模擬ユネスコを主催してくださいました 。今までの模擬国連では日本で1人だけで参加してきたため、今回は初めて外国で、チームメイトと共に参加しました。今までの模擬国連の経験を活かしながら、チームメイトの江口賢とともに新鮮で有意義な経験を得ることができました 。
実際に韓国での模擬ユネスコに参加して
今回の模擬国連は韓国で行われたため、参加者の多くは韓国人または韓国の大学または大学院に留学している外国人が多くいました。特に日本人参加者が私とチームメイトの2人だけだったので、少し緊張しました。しかし、チームメイトが岡山大学模擬国連部部長でかなりの模擬国連経験者であったため、不安と同時に安心感も持っていました 。4日間と長丁場でしたが、3泊4日寝食を共にしながら議論を重ねたので、その分他の参加者とのつながりも持つことができました 。初日は全員が緊張しつつも、武道体験 (Martial Arts Experience)で体と心をほぐしました。UNESCO ICM は特に伝統的な武道の保存、広報を行っているため、朝鮮半島の伝統武芸であるテッキョン(Taekkyeon:택견)を体験しました。この体験を行うことで、自分たちが話し合うテーマである、Fit For Life やスポーツの促進についての理解を深めました。模擬国連のような会議でこんな素敵な体験ができるとは思っていなかったので、すごく楽しかったです。また、チームワークを持ちながらミニゲームも行ったので、他の参加者たちとも仲良くなることができました。
2日目から4日目にかけて、会議を進めていきました。会議では、Formal meeting(公式討議)とInformal meeting(非公式討議)を掛け合わせながら成り立っています。今までの模擬国連の経験や、上級英語(MUN)で学んだことを活かせるように頑張りました。初めは私たちの議題と話し合う論点やお互いの主張がなかなか合わず、どうなるか心配をしていましたが、Informal meeting や夜の自由セッションを通して、話し合いを深めていきました。お互いの主張を聞き、誤解がある部分は納得するまで話し合う、そんな姿勢が相互理解につながっていったと思います。また、英語が苦手な韓国人の参加者とも会話をするために、韓国語を用いながら話し合いをしました。私は昨年、岡山大学の交換留学制度であるEPOKを利用し、韓国の成均館大学に留学していた際に、韓国語を習得したので、他の韓国人参加者と、英語と韓国語の2つの言語を使いながら、コミュ ニケーションをとることができました。ご飯を食べる時や休憩時間では、参加者と会議以外の内容も話しながら、参加者同士の仲を深めることができました。これはロビー活動ということもできると思います。生活の中から他の参加者と対話をする姿勢、態度をとっていると、自然と Formal meeting でもお互いのトビックについて話しやすく、同意を得られやすくなります。私のパートナーは、語彙力に長けていて、最後の working paper(決議案)を作成することに尽力し、その一方で私は他の大使たちに協力を呼びかけました。お互いがお互いの長所を生かしながら、協力をし、最終的に私たちのプロックの working paper の完成に至りました 。他の大使たちともお互いに損がなく利益となれるものになるように話し合いながら working paper 完成させることができました。最終日には私たちのペアが最優秀賞である、Best Delegate(s) を、また Best Friendship の2つの賞をいただくことができました。私のペアがこの賞をいただくことに多大な貢献をしてくれたことに間違いありませんし、私の長所を最大限発揮できるようにサポートしてくれたペアには、感謝しかありません。
おわりに
高校生の時から憧れていた模擬国連に大学生で参加経験を積み、最後には賞をとることができて嬉しかったです。社交的な交渉の練習や専門分野以外でも国際的な問題に関心を持ち、調査し、議論を重ねる経験はとても有意義なものでしたし、自分の国や相手の国の立場で考えるロールプレイングをしながら、幅広い視野を得られました。今回の経験や他の参加者との交流を今後の自分の人生でも活かしていけるように頑張っていきたいです。また、今後他の岡山大学の学生もこの素晴らしい機会に参加することを願っています。最後になりますが、これらの挑戦を支え、ご指導してくださった先生方、模擬国連部の皆さん、特にペアである江口賢君には感謝しきれません。ありがとうございました。